不安女子の苦悩②

<前回の続き>

そんなやり取りがあってから2週間がたち、センター試験が終わり、その女子に結果を聞くと、

やはり2週間でも勉強の成果はあったようで、年末に受けた模試よりも100点近く伸びたとのことでした。

「まだ伸びるって言われたけど、ホントに伸びた!」と女子。

そうそう!「センター実戦問題集」をただひたすらにやっていれば絶対に上がるんです。

赤本(センターの過去問)と、青本(駿台のセンター実戦問題集)、黒本(同・河合塾)、白本(同・代ゼミ)。

これを一通りやって、できなかったところ、つまり×の解き直しを3回ほど繰り返せばセンター対策としてはもう十分。

それなのにほとんどの受験生はそれ以外の勉強、例えば二次対策とかチャートとかに熱を上げるからセンターで失敗してしまうのです。

「他のはいいからこれだけをやってくれ!」
私は女子にそうずっ~と言い続けてきましたが、結局日々、学校の課題消化を優先してなかなかそれをやってくれませんでした。。。

もっと早く優先順位を逆にしてくれていたら…と思うけど、今それを言っても始まりません。

私はとりあえず2週間で100点上がったことを素直に褒めました。

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先日、私が読んでいた本(吉田たかよし著書、『試験に受かる「技術」』)にセンター対策で同じことが書いてあってビックリしたことがあります。

以下、内容を一部抜粋します。

「いきなりですが私は断言します。
センター試験の対策は、模試が命です。

第7章で、大学入試の受験生は入試を目前に控えた11月と12月は勉強時間の半分を模擬テストに割くべきだといいましたが、それどころか、私の場合、現在のセンター試験に当たる共通一次の対策については、勉強時間の9割を模擬テストに充てていました。

これも誇張ではありません。灘高の担任の先生から教えられた明確な戦略のもとに、勉強時間をこの配分に決めたのです。

東大は今も昔も一次試験の配点が少ないため、私を含めて多くの灘高生は二次試験を重視した受験勉強をしていました。

東大の二次試験のほうが出題される設問のレベルははるかに高いので、一次試験と重なっている科目については、学力は十分でした。

とはいえ、なめてかかると痛い目に遭います。試験慣れしておかないことで、ケアレスミスをしたり、各問題に充てる時間のペース配分を失敗したりと、思わぬことで点を取りそこなってしまう生徒が続出したのです。

灘高の先輩の中には、東大の二次試験については合格間違いないほどの成績を模擬テストで残していたのに、共通一次で「うっかりミス」を連発し、足切りに引っかかって二次試験に進めなかった人もいたそうです。

そんな悲劇は繰り返してほしくないということで、担任の先生は駿台・河合塾・代ゼミのマーク模試を片っ端から受験するよう指導してくださいました。

勉強はその復習だけで、他には一切しないというのが灘高流のやり方でした」


センター対策なら、模試または模試の詰まった実戦問題集だけでOK、ほかにはやらなくていい、という私の持論は、数ある勉強法の中で少数派だと思っていたので、本の内容は大変心強いものでした。これで塾生にも、今まで以上に自信を持って推していける!

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私は「100点上がってよかったね!」と女子のことを褒めました。

しかし、本人はなんだか暗い顔。

聞けば、それでもまだ第一志望の東北大の点数には届いていないとのこと。

でも第二志望なら圏内いる。どうしたらいいものか…ということでした。なるほどね。

「ふ~ん、まあ一高生は東北大に浪人して行くケースが多いよね。

浪人いとわずで行くなら東北大だけど、、、でも女子だからなあ。そこまでバリバリ、キャリアウーマンにこだわるってのも…。

もし早いうちに好きな人と結婚して家庭に入って幸せな生活を送るんだったらムリに浪人というのもなあ…」

このとき女子はキッパリ言いました。「私、結婚しません」

「なに?」

「結婚ってメンドクサイじゃないですか」

「ハハハ…まあ確かに。じゃあバリバリ働くのね?」

「う~ん、それも…。まあ普通に公務員になれたらいいと思っています」

「うわ~…それはまたどうして」

「だって安定してるじゃないですか」

「ふ~ん…不安定もなかなか美味だけどね」

「わたし、そんな感じで公務員になって、あと普通に一生が終わればそれでいい」

「…ハイ?」

「そんなに長生きしなくていい」

「なんだそれは…。いくつぐらいで死ぬの?」

「60歳前あたりでポックリいければそれで(笑)」

「オイオイそれはないだろォ!生きてて楽しくないの?」

「別に楽しいことはないですよ(笑)」

「あちゃ~…

なんか…お前は受験勉強よりももっと大切な何かを学ぶべきだと思うね」